星空の隙間

狼陛下の花嫁SS・イラストなど

正しい宵の過ごし方

大変ご無沙汰しております。
来てくださってる皆様、本当ありがとうございます!

潜ってる間に当ブログ、開設二周年を迎えました←頑張れよ
カウンターも55000突破!
始めて数日で消えようとしていた頃からは考えられないほどたくさんの方にお越し頂きました。

日頃の感謝を込めて、久々にご夫婦の甘い話を置いていきます(当社比)
どうぞお暇潰しにでも…


元ネタはコミックス未収録分ですので、お気をつけ下さい


原作寄り
LaLa1月号の夕鈴と陛下の寝台でのひとコマが元ネタです。
ちなみにR15程度のぬるい内容です。
ネタバレ一切不要な方はスルーでお願いします!





白陽国の後宮奥深く、国を統べる王の唯一の寵を受ける妃の寝所。
その唯一の花たる夕鈴は、薄物の寝衣とは名ばかりの衣を纏って寝台の上でごろんごろんと転がりながら悶絶していた。
「ああああ、やっぱり止めとけば良かった!」
身を守るように抱き締めた腕も、勿論その他の部位も、ふうわりとした薄物越しに見事に透けて見えている。

「後宮のお妃様がこのようになさるのを、代々の王は皆様大層喜ばれたそうですよ」
「お妃様のこのような艶めかしいお姿、陛下もきっとお悦びになるに違いありません!」

侍女たちの余りの熱心さと心からの善意に負けて袖を通したのが、運の尽き。
うぶな夕鈴は今更ながらこんな姿を愛しい夫に見せなければならないのかと赤くなったり青くなったりしていたのだった。
「やっぱり、こんなの恥ずかし過ぎる……いや、でも侍女さんたちの、あんなキラキラの期待に満ちた目を見たら断れないし……」
ぶつぶつと何度も同じ事を呟く彼女の耳に、さわさわと人の気配が届く。
「我が妃は―――
そうか、では皆下がってよい」
「ひっ!き、来た……!」
天蓋の外から黎翔の声が聞こえるや否や、悲鳴のように呻いてびょんと飛び上がる。
どうしよう、どうしよう―――
恥ずかしさで心の臓がおかしくなってしまいそうだ。
夕鈴は刻一刻と迫るその時を、まるで皿に乗せられた兎のように、震えながらただ待つしか出来なかった。



「ただいま、夕鈴……って、その格好どうしたの!?」
黎翔は、天蓋から顔を覗かせると、柄にもなく驚いた。
寝台の上では、愛しい妻が目に涙を溜めながらこちらを見上げている。
「へいか……」
呟くその姿だけで、彼の理性を脅かすには充分過ぎる程愛らしかったのだが、特筆すべきはその格好。
黎翔は身を屈め、出来る限り優しく夕鈴の頬に触れた。
「夕鈴……どうして頭から布でくるぐる巻きになってるの?」
「す、すみません!あの、これは不可抗力なんですっ」
だから取らないで、と半泣きで捲し立てる夕鈴をあやすように、黎翔はぽんぽんと頭を撫でた。
「夕鈴が嫌なら、そのままで構わないよ。
それで、どうしてそんなことになってるのかな」
隣で優しく微笑む夫に、夕鈴はもそもそと事の次第を打ち明けた。
「と、いうわけなんですけどっ……
老師が持ってきたイカガワシイ指南書はさすがにウソでしょって思ってロクに見もしなかったんですけど……
今回は侍女さんたちが良かれと思って準備してくれたわけで……」
恥ずかしいわ情けないわで下を向いて喋っていた夕鈴は、ちっとも夫の反応が無いことに気付いてふと視線を上げた。
「へ、へーか!もしかして笑ってません!?」
黎翔は必死に口許を押さえて明後日の方を向いていたが、夕鈴から見れば笑いを堪えているのは一目瞭然だ。
「私、そんなにおかしいですか!?」
「いや、ごめん夕鈴。君があんまり真面目で優しいから可愛くて……くくっ」
「また笑ってるじゃないですか!」
どーせ色気とは程遠い妖怪妃ですよ、とむくれた夕鈴の肩に、黎翔はそっと手を置いた。
途端に薄い肩がびくりと跳ねる。
あっという間に身を固くした彼女の初々しさに、黎翔は内心で苦笑した。
こんなに閨事に疎いのだから、無理に背伸びすることなど無いのに。
「夕鈴。僕はこうして君といられるだけで嬉しい。
だから無理なんてしなくていいんだよ?」
「陛下……でも、その、私ちっとも妃らしくならないし、せめて格好だけでも正しい後宮の作法でと思って」
まぁ、実際身につけたところで、彼を前にしたら恥ずかしすぎて見せるどころではなくなったわけだが。
自分の情けなさに涙が出て来る。
また俯いてしまった夕鈴を覗きこむようにして、黎翔はまたそっと頭を撫でた。
「後宮のしきたりなんて気にしなくていい。
君が君らしくいてくれることが、僕の望みなんだから」
夕鈴は穏やかに微笑む夫の背に、後光を見た。
やっぱり、この人はとても甘くて、とびきり優しい。
「ねえ、夕鈴。恥ずかしいならそのままでいいから、触れてもいい?」
こて、と首を傾げながら問われるのに、否やと言える筈もない。
夕鈴は夫のこの仕種に、すこぶる弱いのだ。
「……は、い」
俯いた頤にそっと長い指が触れ、上向かせられる。
ぎゅっと瞼を閉じた夕鈴の唇に、柔らかく触れるような口付けが与えられる。
ちゅ、ちゅ、と軽く音を立て、何度も啄むように触れた後、隙間からそっと舌が差し入れられた。
逃げる舌を追いかけるように絡ませられると、途端に息が切れた。
その度に黎翔は少し留まって、夕鈴の息が続くよう加減をしながら優しく口の中を味わっている。
じわじわと、燻るように熱が溜まっていく。
思わずはあ、と吐息を漏らした夕鈴を満足気に眺めた黎翔は、そっと布の隙間から首筋へと顔を寄せた。
はむ、と柔らかな夕鈴の肌を唇に挟むようにすると、ふふ、と笑い声が降ってくる。
「くすぐったいです、陛下」
黎翔は気をよくしたように、何度もはむはむと繰り返した。
「ふっ、もう、へーかったら!」
笑いながらこちらを見下ろす夕鈴を見詰めながら、黎翔は布の上からそっと双丘の一方に掌を滑らせた。
「ふあっ……」
小さく声を漏らして途端に真っ赤になった夕鈴のそこを、やわやわと揉みしだきながら黎翔はそっと耳許で囁いた。
「大丈夫、君が嫌なことはしないから」



最初こそ痛みを覚えるが、初めての夜に比べれば徐々に彼に馴染んで来たのだろう。
布の端から差し入れられた指の動きに、理性を持っていかれそうになる。
夕鈴は、短く息を吐きながら黎翔の均整の取れた肢体に腕を回した。
指を抜き差しされるごとに立つ密やかな水音が、自身の躰から発せられたものだと思うと、恥ずかしくて顔を見ていられない。
必死にしがみ付いていると、黎翔のぬめりを帯びた指が、彼によって覚えさせられた好い箇所を撫で上げた。
「ふあっ……へ、か!それ、変になっちゃう!こわいっ……」
甘い吐息と共に吐かれる泣きごとを、黎翔は愛おしげに頬を擦り寄せ受け止める。
「可愛い、夕鈴。大丈夫、変じゃないよ。
もっと僕を感じて?」
真っ赤に染まった耳に口付けながら、そっと囁く。
吐息が耳朶に吹きかけられて、夕鈴の身体がびくんと跳ねる。
頭の中が彼でいっぱいになる。
痺れるような、ぞくぞくとした感覚が下腹から躰全体を支配していく。
頭がおかしくなりそうな刺激に、慣れない夕鈴の躰はすぐに果てへと昇り詰める。
「あ、あ、やぁあっ……!」
愛らしい悲鳴を上げながら、布ごとびくんと跳ね上がる夕鈴の肢体を、黎翔はぎゅっと抱きしめた。
霞む視界で目にした夫の顔がひどく色っぽくて、やっぱりそれでも泣きたくなるほど優しくて、夕鈴はそのまま広い胸へ身を預けた。




それから半刻ほど後。
後宮の庭に対峙する二人の男の影があった。
「えーと、陛下、何でオレ呼び出されたの?
今日はお妃ちゃんと同禽じゃなかったっけ?」
「……夕鈴は寝ている」
沈痛な主の声音に全てを察した浩大は、苦笑いを零す。
「陛下さぁ、夫婦なんだからもっとがっついちゃっていいんじゃないっスか?」
黎翔は部下の至極当然な問いに、憮然とした様子でぼそりと応じる。
「あの信頼を失うわけにはいかないだろう」
「あー……それとオレが夜更けに呼び出しくらう関係は?」
「手合わせの相手をしろ」
「うわ、マジか」
思わず零した浩大に、夜だというのに冷たい視線が突き刺さる。
「何か言ったか?」
「いえ、何も言ってないデス……」


誰かこの夫婦に正しい宵の過ごし方を教えてやってくれ。
そうじゃないとこっちの身が持たない。



優秀な隠密浩大は、もちろんそんな本音は口には出さず、黙って武器を手に取ったのだった。
夜更けの時間外労働がいつ終わりを迎えるかは、唯一の妃の頑張りと、王様の理性がどこまでもつのかにかかっている。
かもしれない。






優しい夫の半分は、浩大の優しさで出来ています。

こういう場面でひたすら甘くて優しいだけの陛下を書いたのは初めてかもしれません。
こんな感じですごく気を使って、いい夫で居なきゃって頑張ってるのかもしれないなーと書いてみました。
かわいそうに←

お読み頂き、ありがとうございました!









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コメント

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2017-04-22 Sat 00:04 | | [ 編集 ]
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2017-04-25 Tue 09:16 | | [ 編集 ]
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2017-04-25 Tue 14:21 | | [ 編集 ]
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2017-04-26 Wed 09:22 | | [ 編集 ]
あい様。
お祝いコメ&一番乗りありがとうございます♪

相変わらずのなまぬるい話なのに暖かいお言葉嬉しいです\(^_^)/
大ちゃんはなんだかんだ面倒見よさそうですよねw

久々にご夫婦の話を書いたので書き方忘れてるレベル…
本誌読んで萌えを蓄えなければ‼
2017-04-26 Wed 19:08 | URL | rejea [ 編集 ]
novello様。

お久しぶりです‼
コメントありがとうございます~!
さらには本の感想まで頂けるとは……(///∇///)

こちらこそ、お忙しい中ご送付頂きありがとうございました
読み応えある作品に加え、素敵なイラストも盛りだくさんで、まさに萌の宝庫でした‼

学校生活は未だ親子でじたばたしたり恥をかいたりしておりますw

不憫な陛下、私も好きです♪
好きな子ほど苛めたくなるというやつでしょうか?
2017-04-26 Wed 19:20 | URL | rejea [ 編集 ]
くれは様。
実は私も狼な陛下の方が好みです←なかなか書けないけど
ダークな気配が堪りませんよね‼

原作でもいつか陛下の本気が夕鈴に襲いかかるようなことあるんですかね??
手加減なしの陛下が見たいっっ‼

大ちゃんには手加減なしの狼だったんでしょうね(^_^;)
怪我しそうな大ちゃんに差し入れしてあげたいw
2017-04-26 Wed 19:26 | URL | rejea [ 編集 ]
もも様。
こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます!
元気出ましたっ

大ちゃん、いつも影ながらフォローしてくれますよね!
面白がったりもするけど、ちゃんと見守ってくれるような、実はいいお兄さん‼

原作で浩大の恋愛事情が描かれたら、悶絶する自信があります‼キリッ(*゚∀゚)ゞ

2017-04-26 Wed 19:33 | URL | rejea [ 編集 ]
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2017-05-07 Sun 10:06 | | [ 編集 ]
あい様。
踏み踏みありがとうございます~(*´∀`)
あらっ!?浅瀬なんですか!?新作来る!??
私なんてまたチョウチンアンコウと化してるというのに←

私も浮上したい( ;´・ω・`)
2017-05-11 Thu 07:57 | URL | rejea [ 編集 ]

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