星空の隙間

狼陛下の花嫁SS・イラストなど

ただ、蒼く 3

新しい季節の訪れにただただゼェゼエしております。暑い。
関係ないんですが、好きなアーティストさんのインストアライブを偶々発見し、その後のサイン会に参加してきました。
いや、久しぶりにテンション上がりました!!
ライブはいいな、やっぱり。
今度チケットとろうかな(ぼっち参戦ですがね……)


さて、瑠霞さま捏造話の続きです。いつぶりだよ!!
過去捏造しっぱなし、お相手も捏造の地雷原です。
本当、無理はなさらず、お願いします…

青臭い瑠霞さまの恋愛が書きたいという欲望のままに書いておりますのでご注意下さい。
余裕しゃくしゃく大人な瑠霞さまはいません!!






「兄上、一体なんのおつもりですか!」
瑠霞は、宴の後に珍しく自室に姿を表した兄王に声を荒げた。
「私は縁談の事など、何も耳にしておりません。
それなのに、あのような……」
尚もいい募る瑠霞を、冷たい紅玉がひたと見据える。
「お前は、私が何も気付いていないとでも思っているのか」
瑠霞は背筋を一気に這い上がる寒気に、びくりと身をすくませた。
「私は、伝えたはずだ。心を定めよと」
兄王はそれだけ口にすると、背を向けた。
その背から伝わる怒りに、瑠霞は言葉を失った。
兄は、知っていたのだ。
瑠霞が、誰に望まれる訳でもない彼を、既に心に住まわせてしまっていたことを。
「あの男は明日国へ帰す。
お前との件で蒼玉との交易交渉の話は流れた。それなりの処分も下されることだろう。
―――最後の別れを告げる程度の時間は与えよう」
瑠霞は遠ざかる足音を、ただただ立ち竦んだまま耳にした。



翌日、彼はいつもの場所に変わらず佇んでいた。
瑠霞を目に留めると、彼はほんの少しどこか痛むような顔をした。
常に穏やかで波立つ事のない凪のような瞳が、揺れている。
瑠霞はその瞳の内に映る自分の顔をじっと眺めた。
ああ、なんて情けない顔をしているんだろう。
―――こんなのは私じゃない。
瑠霞は無理矢理に口の端を引き上げた。
それはやはりみっともなく、笑顔とも呼べない表情だった。
今までなら、どんな時でも笑顔の陰に心を隠して、自分を取り繕うことが出来たのに。
何故、本当に欲する時にそれが出来ないのだろうか。
「……国へ、帰るんですってね」
「はい。瑠霞姫には大変お世話になりました。」
「ごめんなさい。私の我儘のせいで貴方には迷惑をかけたわ」
目を伏せる瑠霞に、彼は静かに頭を振った。
「いえ、私は貴方に会えたことを感謝しています。
貴方に会えたことで、やっと父の気持ちを理解できたように思うのです」
蒼玉の王族を妻として迎えた彼の父。
妻が泣き後、悲嘆にくれていたというその人。
「何故、そうまでして母を求めたのだろうと。
お互いが苦しむことが分かっていながら、何故共に生きる道を選んだのだろうと……」
彼は、柔く微笑んだ。
瑠霞は初めて見た彼の表情に息を呑む。
「あの宴の席で、私はやっと貴女が何に憤っていたのか分かりました。
どうか、幸せになって下さい」
「……やっぱり、嘘でも、連れて逃げるとは言わないのね」
ああ、そうだ。これが己の好いた相手なのだ。
瑠霞は苦しげに微笑んだ。
口当たりのいい嘘など言わないひと。
本当のことしか口にしないひと。
この他国の地で瑠霞を連れて逃げることなど出来はしない。
正式に瑠霞を貰い受けるだけの地位も無い。
ここでの優しい嘘など、ただの詭弁でしかないことを互いが理解しているのだから。
だから、次に耳にした言葉に瑠霞は身を震わせた。

「私の心は、ずっと貴女のもとにある。貴女の幸せを祈っています。」


耳の横でどくどくと、血の流れる音がする。
熱くて熱くて、今にも体内を巡る血が皮膚を突き破ってしまいそうだと思いながら、瑠霞は一度きつく目を閉じた。
小さく息を吸えば、ひゅ、とみっともなく音がする。
「貴方……本当に女心の分からない人ね」
瑠霞はきっと彼を睨み据えた。
紅い瞳は怒りで燃え上がるかのように煌めいている。
何故、今そんなことを。
彼の言葉が本心であるとわかるからこそ、その言葉は聞きたくなかった。
聞いてしまえば、どうにか鎮めようとしていた心が乱れてしまうというのに。
「どうして、そんなこと言うの!?私に、それを忘れろとでも言うの!?
忘れて、好きでもない男に嫁げと……っ」
怒りのままにばしばしと、胸元を叩く瑠霞の掌をそっと留めるように掴んだ彼は、苦しげに眉根を寄せた。
「その、炎の様な瞳に焦がれた。
奪ったのは、貴女です」
だからこそ、幸せになって欲しいと、彼は絞り出すように囁いた。


「……いいわ」
瑠霞は暫く俯いた後、口を開いた。
それと同時に思い切り彼の胸倉を掴んで自分へと手繰り寄せた。
がつん、という衝撃が二人に同時に走る。
彼は驚いて口を押さえた。
唇が切れたのだろうか、鉄くさい味が口内に広がった。
向かいでは、炎の様な紅玉の瞳に涙を湛えた瑠霞が、ひたと自分を睨んでいる。
そして、彼女は流れる涙も拭わずに、こう告げた。

「―――私のこと忘れたら、絶対に赦さない」





瑠霞は後も見ずに走った。
髪もぐずぐずで、頬は涙の跡ですすけている。
泣きたくなんてないのに、後から後から、新しい涙が浮いてきて止まらない。
初めての接吻は、物語のように甘くも優しくもない、格好良くも無い。
痛みと、血の味と、塩辛い涙の味がした。




すいません、まだ続きます。
久しぶり過ぎて書き方が分からないとか……
どうやって書いてたのかしら←
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瑠霞 | コメント:8 |
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コメント

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2017-07-10 Mon 03:29 | | [ 編集 ]
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2017-07-10 Mon 21:38 | | [ 編集 ]
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2017-07-11 Tue 00:24 | | [ 編集 ]
あい様。

一番拍手&コメントありがとうございます!
書き込み時間見てびっくり‼
遅くまで活動してらっしゃる(゜ロ゜)
血の味のファーストキスをさせてみたいと前から願ってましたw やっと叶った!

てか、本丸崩壊とか…‼‼それはへこみますね(;ω;)
PC連動させてればデータ復活出来るんでしたっけ!?
もし連動してたらお問い合わせしてみてくださいーっ

ライブはピアノとカホンを使うアーティストさんでめっちゃ盛り上がってました!お客さんノリノリ♪
魂連れて行こうかな~(*´∀`)
2017-07-11 Tue 18:26 | URL | rejea [ 編集 ]
くれは様。

相当お待たせしてるのに、暖かいコメントありがとうございます!
瑠霞さまが余裕無くなっちゃったら可愛いんだろうなぁ~という私の欲望が詰まっているので、苦労して頂いてますw
瑠霞さまはかっこよくて強い方なんで、結局どうにかしちゃう感じありますよね!
というか、どうにかしてもらわないと困る…(^_^;)
2017-07-11 Tue 18:31 | URL | rejea [ 編集 ]
ゆらら様。

うおーっ‼コメントありがとうございます!
すんごいお待たせしててすいませんっ
あと2話くらい続いちゃうかもしれませんが、お付き合い頂けると泣いて喜びます( ;∀;)
2017-07-11 Tue 18:36 | URL | rejea [ 編集 ]
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2017-07-12 Wed 08:56 | | [ 編集 ]
あい様。

あい様の刀が読めるならいくらでも書いたら来ます‼と言ってしまいそうな自分がここに……( ;´・ω・`)
正直落書きしても祈っても来てくれない子(変態ドM眼鏡)もいるし、よくわからんのですが、私は読みたい‼‼
読みたいです‼‼←しつこい

とりあえず押しが早く来ますように、めっちゃ念送らせて頂きますっ(≧ヘ≦ )


あ、転勤のドタバタでライブの夢は遠退きました(ToT)
あーあ……
2017-07-23 Sun 22:22 | URL | rejea [ 編集 ]

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